琴の音(ね)⑳
院の小侍従(こじじゅう)、例ならぬこと大事に臥し沈みて、年月経にけりと聞えて、とぶらひにまかりたりけるに、この程少しよろしき由申して、人にも聞かせぬ和琴(わごと)の手弾きならしけるを聞きて
◇院の小侍従=「待つ宵に更けゆく鐘の声聞けばあかぬ別れの鳥はものかは」(『新古今集』恋三)の歌で待宵小侍従と称される。石清水(いわしみず)別当光清女。母小大進。後白河院に出仕。二代后多子にも仕え大宮小侍従とも呼ばれる。 ◇例ならぬこと=病気。 ◇大事に臥し沈みて=重態になり。◇とぶらひにまかりたりける=訪問。ここは病気見舞。 ◇人にも聞かせぬ=秘曲として人にも聞かせない。 ◇和琴=六弦の琴。 ◇手弾きならしける=音楽を奏すること。曲。
琴の音(ね)に 涙を添えて ながすかな 絶えなましかばと思ふあはれに
※あなたの弾かれる和琴の音を、感涙にむせびつつお聞きすることです。もしあなたの病が直らなかったなら、そしてこの和琴の秘曲も絶えてしまったらと思うあわれに。 「人にも聞かせぬ」秘曲を西行に聞かせるところに、小侍従と西行との親交のほどを知ることができる。
◇絶えなましかばと=「絶えなましかばいかに悲しからまし」が省略された形。反実仮想。小侍従の命が絶えてしまったらの意と、小侍従の伝える秘曲が絶えてしまったらの意を掛ける。
返し /頼むべき こともなき身を今日までも 何にかかれる玉の緒ならん
※琴を弾くと申しましても、この世に頼みにできるものとて何もないわが身ですのに、今日まで何の因縁によってこのように生きながらえてきた命でありましょう。
◇こと=「事」と「琴」を掛ける。 ◇かかれる=「掛かれる」と「欺かれる」を掛ける。 ◇玉の緒=命。玉を貫く緒が切れやすいようにはかないことからいう。「緒」は「琴」の縁語。
→百首歌たてまつりしに、山家の心を /◎しきみ摘む山路の露にぬれにけり暁おきの墨染の袖(新古1666) /「通釈」仏にお供えしようと山で樒(しきみ)の花を摘んでいると、路傍の草の露に濡れてしまった。暁に起き出て来た、私の墨染の袖が。 /「語釈」◇しきみ=モクレン科の常緑低木。春、黄白色の花をつける。芳香があり、仏前の供えた。 ◇暁おき=「おき」には「置き」の意が掛かり、露の縁語。 ◇墨染=出家した身分であることを示す。 /「補記」正治二年(1200)、後鳥羽院初度百首。下記源国信の歌の影響が顕著であるが、「しきみ摘み」が出家者の暮らしぶりを髣髴(ほうふつ)とさせて哀れ深い。 /「他出」三百六十番歌合、定家十体(心ある部)、三五記、女房三十六歌合、六華集、題林愚抄 /「参考歌」源国信 「堀河百首」 「新古今」 山路にてそほちにけりな白露の暁おきの木々の雫に /「主な派生歌」 ・しきみつみ山路にかよふ心だに暁おきをえこそならはね(下冷泉持為) ・わが袖をしきみつむより濡れそふや暁おきの涙なるらむ(正徹) ・樒つむあかつきおきの峰の松こゑを御法にきく嵐かな(正広) ・しきみつみ暁露よ世は花の匂ひにまさる墨染の袖(肖柏)
■風の道⑬
←正面が「白雲嶽・しらくもだけ」。向かって右が、「(大和)葛城山」。白雲嶽の奥が「金剛山」。「金剛山」は古くは葛城山・高間(天・たかま)山と称されたが、山上に役小角の建立と伝える金剛山転法輪寺(てんぽうりんじ、真言宗)があるところから、「金剛山」と呼ばれるようになった。金剛山は奈良時代から山岳信仰の場として知られ、平安時代以降は吉野金峰寺(きんぷせん)とともに修験道の山として並び称された。河内国(大阪府)側には、山麓に楠木正成がよった千早(ちはや)城跡や赤坂城跡が残っており、南朝の遺跡として知られる。なお、山頂には、今も葛城家が祭祀する葛木神社(祭神一言主大神)があり、景光銘の太刀(県文化)が所蔵されている。
チコが朝寝床に来て起こしに来た。嫁はんの携帯を見たら、4時半だった。暫く寝床にいたが、5時前にのろのろと起きだした。体も気も重い。江坂(6:30)--地下鉄なかもず駅(7:15-7:30)・Tさんの車に同乗→阪神高速→→中国自動車道→→舞鶴若狭自動車道→北近畿豊岡自動車道→国道9号線→但馬ドーム(2試合:1勝1敗、決勝トーナメントには進めず。久しぶりに4安打。疲れたけど楽しかった。)→道の駅「神鍋高原」(ゆとろぎ温泉)→→→地下鉄なかもずーーーー江坂・・自宅(21:55) ※神鍋高原で、今年初のホトトギスの声を聞いた。
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