琴の音(ね)・39
院の小侍従(こじじゅう)、例ならぬこと大事に臥し沈みて、年月経にけりと聞えて、とぶらひにまかりたりけるに、この程少しよろしき由申して、人にも聞かせぬ和琴(わごと)の手弾きならしけるを聞きて
◇院の小侍従=「待つ宵に更けゆく鐘の声聞けばあかぬ別れの鳥はものかは」(『新古今集』恋三)の歌で待宵小侍従と称される。石清水(いわしみず)別当光清女。母小大進。後白河院に出仕。二代后多子にも仕え大宮小侍従とも呼ばれる。 ◇例ならぬこと=病気。 ◇大事に臥し沈みて=重態になり。◇とぶらひにまかりたりける=訪問。ここは病気見舞。 ◇人にも聞かせぬ=秘曲として人にも聞かせない。 ◇和琴=六弦の琴。 ◇手弾きならしける=音楽を奏すること。曲。
琴の音(ね)に 涙を添えて ながすかな 絶えなましかばと思ふあはれに
※あなたの弾かれる和琴の音を、感涙にむせびつつお聞きすることです。もしあなたの病が直らなかったなら、そしてこの和琴の秘曲も絶えてしまったらと思うあわれに。 「人にも聞かせぬ」秘曲を西行に聞かせるところに、小侍従と西行との親交のほどを知ることができる。
◇絶えなましかばと=「絶えなましかばいかに悲しからまし」が省略された形。反実仮想。小侍従の命が絶えてしまったらの意と、小侍従の伝える秘曲が絶えてしまったらの意を掛ける。
返し /頼むべき こともなき身を今日までも 何にかかれる玉の緒ならん
※琴を弾くと申しましても、この世に頼みにできるものとて何もないわが身ですのに、今日まで何の因縁によってこのように生きながらえてきた命でありましょう。
◇こと=「事」と「琴」を掛ける。 ◇かかれる=「掛かれる」と「欺かれる」を掛ける。 ◇玉の緒=命。玉を貫く緒が切れやすいようにはかないことからいう。「緒」は「琴」の縁語。
■ボート・・・関西では、瀬田(滋賀県)が有名。大学のボート部が練習している風景をよく見かける。大川(大阪府・難波堀江)、神崎川(大阪府・兵庫県、江口の君と西行の問答歌でしられる江口は、淀川と神崎川に挟まれた地。平安時代、淀川を開削してできた川。神崎の遊女の碑が残っている。)もボート練習の風景が見られる。この間通勤途上(地下鉄御堂筋線は、「中津駅」-「千里中央駅」は地上を走っている。)、車窓から、淀川で水上スキーをやってる人の姿が見えた。
はっきりしない天気が続く。 朝、通勤に使っている江坂駅(地下鉄御堂筋線)で、車両火災があった。タクシーで、南方駅まで行こうかとも思ったが、タクシーをひろえるかどうかわからない。しばらく待つことにした。結局、40分ばかり待って電車に乗れた。自転車置き場に行くと、自転車が見あたらない。しばらく探すと、隣の置き場にあった。今日は、なんと言う日だ。こんな日は仕事を早めにきりあげて帰った方がいいと思うが、会議がある。
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