西行の仮名⑪
円位(えんゐ)
薬草喩品(ゆほん)
ふたつなくみつなくのりのあめなれど いつつのうるひあまねかりけり わたつうみのふかきちかひにたのみあればかのきしべにも わたらざらめや
※円位=西行法師。 「西行の仮名」と題して、2008年2月23日~3月30日 出光美術館(東京)で開催された。(併設 重文 俵屋宗達筆・西行物語絵巻)
さて、別府氏の話に戻ろう。「冷泉家に、『俊忠・としただ集』という歌集の表紙と識語(しきご、奥付などに記された鑑定メモ)だけが残っています。識語は定家の孫の為相(ためすけ)によるもので、<二条師殿・そちどのの歌集である。表紙の題と奥の2枚は五条殿の筆跡である。>と書かれている。二条師殿とは俊成の父・俊忠のことであり、五条殿とは俊成のこと。そしてなるほど、表紙の方を見ると俊成の字で、(ことのの御しふ)すなわち<故殿の御集>とある。亡き父上の歌集というわけです。書道界で評価の高い伝西行筆《小色紙》は、じつはこの『俊忠集』の断簡。さらに、俊忠筆の断簡も冷泉家に残っていて、しかも伝西行筆の断簡と一緒に表装されている。《小色紙三筆・こじきしさんぴつ》がそれです。
■万葉集
今日、職場は創立記念日。教職員は休みではないので、年休をとった。9月27日にあった「万葉のこころ・万葉の動物たち~哺乳類~」の資料を、内本町コミュニティプラザへとりに行った。
・あな醜(みぬく)賢(さか)しらをすと酒飲まぬ人をよく見ば猿にかも似る 大伴旅人(0344)
・むささびは木末(こぬれ)求むとあしひきの山の猟師(さつを)にあひにけるかも 志貴皇子(267)
上の2首が特に印象に残った。そういえば、先日行った「葛城の道」は万葉の古道だし、近くに「巨勢(こせ)の道」もある。「巨勢(こせ)の道」は、「巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ偲はな巨勢の春野を (坂門人足)」の歌でも有名。
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